投資のパフォーマンスを正確に測定することは、投資戦略の評価や比較に不可欠です。 このツールを使って、年率リターン(CAGR)、トータルリターン、実質リターン(インフレ調整後)など、 様々な指標で投資のリターンを計算できます。投資の真の成果を理解し、より良い投資判断に役立てましょう。

投資リターンの種類と計算方法

投資のリターンを評価する際には、様々な指標があります。それぞれの指標は異なる側面を測定するため、 投資の性質や目的に応じて適切な指標を選ぶことが重要です。

トータルリターン

トータルリターンは、投資期間全体での総合的な収益率を表します。 計算式は以下の通りです:

トータルリターン = (最終価値 - 初期投資額) / 初期投資額

例えば、100万円を投資して5年後に150万円になった場合、 トータルリターンは (150万円 - 100万円) / 100万円 = 0.5 = 50%となります。

年率リターン(CAGR)

CAGR(Compound Annual Growth Rate)は、複数年にわたる投資の年平均成長率を表す指標です。 投資期間中の変動を均して、一定の成長率だったと仮定した場合の年率を示します。 計算式は以下の通りです:

CAGR = (最終価値 / 初期投資額)^(1/年数) - 1

例えば、100万円を投資して5年後に150万円になった場合、 CAGR = (150万円 / 100万円)^(1/5) - 1 = 1.5^0.2 - 1 = 約8.45%となります。

実質リターン

実質リターンは、インフレ率を考慮した後の実質的な購買力ベースでの収益率です。 長期投資では、名目リターンだけでなく実質リターンも重要な指標となります。 計算式は以下の通りです:

実質リターン ≈ 名目リターン - インフレ率

より正確には:実質リターン = (1 + 名目リターン) / (1 + インフレ率) - 1

例えば、名目リターンが年7%でインフレ率が年2%の場合、 実質リターンは約5%(より正確には4.9%)となります。

リスク調整後リターン

リスク調整後リターンは、投資のリスク(ボラティリティなど)を考慮した上での リターンを評価する指標です。代表的な指標には以下のようなものがあります:

  • シャープレシオ:リスクフリーレートを超える超過リターンをリスク(標準偏差)で割った値
  • ソルティノレシオ:下方リスク(マイナスのリターンのみ)を考慮したシャープレシオの変形
  • 情報比率:ベンチマークに対する超過リターンをトラッキングエラーで割った値

高いリターンでも高リスクを伴う場合、リスク調整後リターンは低くなる可能性があります。 長期的な投資成果を評価する際には、リスク調整後リターンも考慮することが重要です。